お滝巡りコース
弘法ヶ瀧の外周
前回の続きで「お滝巡り」その②。弘法ヶ瀧を出たところからの再開です。
その前に「伏見稲荷周辺お滝場マップ(Google My Maps)」を使わせて頂いて、現在地を確認しておきましょう。地図の中央付近にある「+四ツ辻」の少し南側にある青のマークが「弘法ヶ瀧」です。今回はここからお山の最高所である「一之峰」を目指すことにします。

入口まで戻って来ました。先へ進むにはこのお滝の背後をぐるっと周る必要があります

弘法ヶ瀧の背後にはこのような「杖の池」と呼ばれる場所があります。現在は池となってはいませんが、湧水地であることには変わりないようです。おそらく弘法大師がお杖を突いて水を出したという伝承がある場所なのでしょう。私は学生時代に四国でお遍路をしたことがあって(詳しい方には「歩き・順打ち・通し打ち」で伝わるかと思います)、その時に同じような霊跡をたくさん見てきたため、こんな場所があることにも妙に納得してしまいます。
伏見稲荷のお山周辺にある「お滝」が現在のような姿になったのは明治時代以降のことだと言われており(お山にある鳥居や「お塚」も同様)、このような場所を「歴史も伝統もないただの民間信仰の寄せ集め」と馬鹿にする人もいるようです。ただ、この「杖の池」の存在からも分かるように、「お滝」というのは全く何もない場所に突然発生したものではなく、もともとそこにあった何らかの「霊跡」を受け継ぐ形で成立した信仰空間なのではないかと私は考えています。「弘法ヶ瀧」の立地や地形を見ると尚更そんな気にもなるんですよね。

「杖の池」側から見たお滝。独特な谷地形の中に収まっていることが分かります
以前に撮影した動画です。祭礼の日だったためか、珍しくお滝の中が賑やか

再び杉林と竹林の間を進みます
青木ヶ瀧

すると、右側に次のお滝が現れます。「青木ヶ瀧」です

ここにもお不動さんが祀られていますね。「行場」はこの横を抜けて入った奥にあります

水面下に沈降したかのような気配を感じる「弘法ヶ瀧」とは違い、明るく開放的なお滝です

「青木ヶ瀧」が途切れると、道は森の中へ。いよいよ山登りか?と思いきや

しばらく歩くと舗装道路に合流してしまいます。この車道を左に折れてさらに進みます

ここに貴重な自販機があるので飲料水を補給しておきましょう。山登りをしますからね

舗装道路を道なりに進むとその先に次のお滝が現れます
七面ノ瀧・鳴瀧

この鳥居の奥に「七面ノ瀧」と「鳴瀧」というお滝があるのですが、実は私は中まで入ったことがありません。目の前の道路を数十回は通っているというのに、なぜか中に入れないのです。今回、ご紹介するために無理にでも…と考えてはみたのですが、そういうことをして良い結果になった試しがないので自重しました。そんなわけで入口の写真だけでご勘弁を…
白菊ノ滝

しばらく進むと「白菊ノ滝」に着きます。ここで車道は終わり、再び細い道になります

このお滝の「行場」は道からでもよく見えます。やはりお不動さんが祀られていますね

以前にも同じ場所を撮影していますが(→こちら)、光の加減で印象は変わるものです

さあ、このあたりからいよいよ上り坂の始まり。左奥に次のお滝が見えています
御釼ノ瀧

「御釼ノ瀧」です。一連のお滝の中でも規模はやや小さめ

「お塚」の大きさも控えめですが、存在感はすごいです

道はどんどん上ります。このあたりは秋海棠の群生地で、夏には両側が花でいっぱい
秋海棠といえば秋の花なのですが、この谷間では7月の下旬頃にはもう咲いています

少し上るとこのような分岐点が現れます。左は急斜面を山頂まで一気に登る「急坂コース」
右は末廣瀧~大岩大神を経て山頂に至る「大回りコース」とでも呼んでおきましょう。私は時間と距離は余計に掛かるものの体力的に負担の少ない「大回りコース」をおススメします
※注意:2022年現在、ここでご紹介した右側の「大回りコース」はお勧め出来ません。
山頂方面へと向かわれる方は素直に左側の「急坂コース」をお選び下さい。なぜお勧めすることが出来なくなったかについては、このページの最後で「追記」として記させて頂きます
末廣瀧

先ほどの分岐点から右側の道を上ると「末廣瀧」に到着します。谷の一番奥まった最高所に位置しており、直上にある山頂の「一之峰/末広大神」と同じ祭神が祀られているお滝です

このお滝の雰囲気は他と少し違うようにも思います。「お塚」の並び方が異なるせいかな?

奥に見える一段低くなった場所に「行場」があります

お滝を抜けると山へ向かう石段がありますので、ここを最後のひと登り。実はこの右側にも「岩瀧」というお滝の跡があるのですが、現在は涸れてしまっているため今回は通過します

かなり急な坂ですけど、そんなに長くは続きません

途中にはいくつかの「お塚」もあります
大岩大神

懸造りの舞台が目の前に現れました。この上にあるのが「大岩大神」です

「大岩大神」は山の斜面を覆う巨大な磐座(いわくら)。圧倒されますね

舞台から振り返ると2本の道が見えます。左はここまで上ってきた道、右はこれから進む道
まだ登るのか…と思われるかもしれませんが、ご安心を。このすぐ先で道は平坦になります
山頂へ

こんな山道が続きますが、アップダウンはほとんどなく山腹を水平移動している感じ

しばらく進むと十字路に出ます。こんな山の中に交差点とは…。ここを左折します

十字路の案内板が少し分かり難いんですよ。自分が来た方向(深草方面)と、これから進む方向(一之峰・末広社)さえ把握していれば大丈夫なのですが。「末広社」と「末廣瀧」が同じ名前なので一瞬混乱しますね。ちなみに残りの2方向の道は山科方面へと通じています

交差点を曲がった先はこんな木の根道。少し進むとまた平坦路に戻ります

杉林の中の一本道。起伏もなく気持ちよく歩けます。ただ意外と距離はあり、ここを初めて通った時には同じ風景ばかりがずっと続くので「お狐様に化かされた?」なんて思ったほど

少し不安になり始めた頃、遠くに何かが見えてきました

鳥居が見えただけでもなんだかホッとした気分

ここは「末廣瀧」の手前で分岐した「急坂コース」との合流点でもあります

先ほどの鳥居を抜けて50mほど進むと、目の前にたくさん並んだ鳥居が見えてきます
前回、奥社の少し先で分かれた「お山巡りコース」とようやくここで一緒になるのです

「お山巡りコース」に入って左へさらに50mほど進めば、そこはもう山頂の「一之峰」
ここが今回ご紹介した「お滝巡りコース」の終点になります。どうもお疲れさまでした!
※※※ 追記 ※※※
ここでご紹介した「大回りコース」についてですが、近年、山頂の尾根付近の杉林が大量に伐採された結果、下草が腰丈ほどの高さまで伸び放題となっていて、上掲の写真とは景観が全く異なる状態となってしまいました。案内板どころか道自体さえ判りづらくなっており、歩き慣れた私ですら少し不安になる位ですので、初めての方にはとてもお勧めできません。少しキツい登りは覚悟して頂いた上で、「急坂コース」を選ばれるのが安全だと思います。
※※※追記終※※※
これら以外にもまだまだ「お滝」はありますので、残りは次回以降で